iPhoneでWi-Fi 6対応を確認する方法|対応機種一覧と接続状況の調べ方を徹底解説
iPhoneでWi-Fi 6対応を確認する方法|対応機種一覧と接続状況の調べ方を徹底解説
Wi-Fi
2025-12-25
7min

iPhoneでWi-Fi 6に対応しているか確認する方法を解説。Wi-Fi 6対応機種一覧(iPhone 11以降)や、現在の接続がWi-Fi 6かどうかを調べる手順、接続できない場合の対処法まで詳しく紹介します。
目次
Wi-Fi 6とは?基本知識をわかりやすく解説
Wi-Fi 6は、2019年に登場した第6世代のWi-Fi規格です。正式名称は「IEEE 802.11ax」といい、従来のWi-Fi規格と比較して高速通信や同時接続時の安定性が大幅に向上しています。
iPhoneでWi-Fi 6を利用すれば、動画視聴やオンラインゲーム、ビデオ会議などをより快適に楽しめます。まずはWi-Fi 6の基本的な特徴を押さえておきましょう。
WiFi6について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
WiFi 6とは?特徴やメリット、デメリット、利用する際の注意点を解説
Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)の特徴
Wi-Fi 6は、以下のような特徴を持つ無線LAN規格です。
・最大通信速度:9.6Gbps(理論値)
・対応周波数帯:2.4GHz帯と5GHz帯の両方に対応
・複数端末の同時接続に強い:OFDMA技術により通信効率が向上
・省電力機能:TWT(Target Wake Time)技術でバッテリー消費を抑制
・高セキュリティ:最新のWPA3に標準対応
Wi-Fi 6は、スマートフォンやタブレット、IoT機器など多くのデバイスを同時にWi-Fiに接続しても、通信速度が低下しにくいのが大きな強みです。家庭内でインターネット接続機器が増加している現代において、Wi-Fi 6の恩恵は非常に大きいといえます。
Wi-Fi 5との違いと速度比較
Wi-Fi 6とWi-Fi 5(IEEE 802.11ac)の主な違いを比較してみましょう。
| 項目 | Wi-Fi 6 | Wi-Fi 5 |
|---|---|---|
| 規格名 | IEEE 802.11ax | IEEE 802.11ac |
| 最大通信速度 | 9.6Gbps | 6.9Gbps |
| 対応周波数帯 | 2.4GHz・5GHz | 5GHzのみ |
| 複数端末接続 | OFDMA対応 | 非対応 |
| 省電力機能 | TWT対応 | 非対応 |
| セキュリティ | WPA3標準対応 | WPA2 |
Wi-Fi 6は、Wi-Fi 5と比較して約1.4倍の最大通信速度を実現しています。また、Wi-Fi 5が5GHz帯のみに対応していたのに対し、Wi-Fi 6は2.4GHz帯と5GHz帯の両方に対応しているため、状況に応じて最適な周波数帯を選択できます。
Wi-Fi 6を利用するメリット
iPhoneでWi-Fi 6を利用することで、以下のようなメリットが得られます。
・高速通信:4K・8K動画の視聴やオンラインゲームがスムーズになる
・安定した接続:家族で同時にWi-Fiを使っても速度低下が起きにくい
・バッテリー節約:TWT技術によりiPhoneのバッテリー消費を抑えられる
・セキュリティ向上:最新のWPA3暗号化で通信の安全性が高まる
特に在宅ワークでビデオ会議を頻繁に行う方や、スマートホーム機器を多数利用している家庭では、Wi-Fi 6の恩恵を強く感じられるでしょう。
iPhoneがWi-Fi 6に対応しているか確認する方法
自分のiPhoneがWi-Fi 6に対応しているかどうかを確認するには、iPhone本体の設定アプリから機種名を調べる方法が最も確実です。iPhone本体の設定画面からはWi-Fi規格を直接確認することはできませんが、機種名がわかれば対応状況を判断できます。
設定アプリから機種名を確認する手順
以下の手順でiPhoneの機種名を確認できます。
・手順1:ホーム画面から「設定」アプリを開く
・手順2:「一般」をタップする
・手順3:「情報」をタップする
・手順4:「機種名」の項目を確認する(例:iPhone 15、iPhone 12 Proなど)
確認した機種名がiPhone 11以降であれば、Wi-Fi 6に対応しています。iPhone SE(第2世代)以降もWi-Fi 6対応機種です。
Apple公式サイトで対応状況を照合する
機種名を確認したら、Apple公式サイトの技術仕様ページで詳細なWi-Fi対応状況を確認できます。
AppleサポートページではiPhoneの各モデルごとにWi-Fi仕様が詳しく記載されており、Wi-Fi 6(802.11ax)対応かどうかを正確に確認できます。特にiPhone SEシリーズは世代によって対応状況が異なるため、公式情報で確認することをおすすめします。
AppleデバイスのWi-FiおよびEthernet仕様
Wi-Fi 6対応iPhoneの機種一覧
2025年12月現在、Wi-Fi 6に対応しているiPhoneの機種を一覧で紹介します。Wi-Fi 6対応機種とWi-Fi 6E対応機種、さらにWi-Fi 7対応機種に分けて解説するので、自分のiPhoneがどれに該当するか確認してください。
Wi-Fi 6対応機種(iPhone 11以降)
以下のiPhoneはWi-Fi 6(IEEE 802.11ax)に対応しています。
・iPhone 11シリーズ(iPhone 11、iPhone 11 Pro、iPhone 11 Pro Max)
・iPhone SE(第2世代)
・iPhone 12シリーズ(iPhone 12、iPhone 12 mini、iPhone 12 Pro、iPhone 12 Pro Max)
・iPhone 13シリーズ(iPhone 13、iPhone 13 mini、iPhone 13 Pro、iPhone 13 Pro Max)
・iPhone SE(第3世代)
・iPhone 14シリーズ(iPhone 14、iPhone 14 Plus、iPhone 14 Pro、iPhone 14 Pro Max)
・iPhone 15(標準モデル)、iPhone 15 Plus
・iPhone 16e
これらの機種は5GHz帯で最大1,201Mbps(2ストリーム/80MHz)の通信速度に対応しています。
Wi-Fi 6E対応機種(iPhone 15 Pro以降)
Wi-Fi 6Eは、Wi-Fi 6を拡張した規格で、新たに6GHz帯が追加されています。以下のiPhoneがWi-Fi 6Eに対応しています。
・iPhone 15 Pro、iPhone 15 Pro Max
Wi-Fi 6Eでは6GHz帯を利用できるため、混雑が少なくより高速で安定した通信が可能です。6GHz帯は従来の2.4GHz帯や5GHz帯と比較して電波干渉が少なく、より快適な通信環境を実現できます。Wi-Fi 6Eを利用するには、Wi-Fi 6E対応のルーターも必要となります。
Wi-Fi 7対応機種(iPhone 16シリーズ)
2024年9月に発売されたiPhone 16シリーズは、Apple製品として初めてWi-Fi 7(IEEE 802.11be)に対応しました。以下のiPhoneがWi-Fi 7に対応しています。
・iPhone 16、iPhone 16 Plus、iPhone 16 Pro、iPhone 16 Pro Max
Wi-Fi 7は、Wi-Fi 6/6Eをさらに進化させた最新規格です。理論上の最大通信速度は46Gbpsに達し、Wi-Fi 6の約4.8倍の速度向上を実現しています。また、MLO(Multi-Link Operation)技術により、2.4GHz、5GHz、6GHzの複数周波数帯を同時に利用でき、通信の安定性が大幅に向上しています。
Wi-Fi 7の恩恵を最大限に受けるには、iPhone 16シリーズだけでなくWi-Fi 7対応ルーターも必要です。2025年現在、国内メーカーからもWi-Fi 7対応ルーターが続々と登場しており、今後さらに普及が進むと予想されています。
Wi-Fi 6でiPhoneを接続するために必要な条件
Wi-Fi 6でiPhoneを接続するためには、いくつかの条件を満たす必要があります。主にルーター側の準備が重要となります。
Wi-Fi 6対応ルーターの準備
Wi-Fi 6で通信するためには、iPhoneだけでなくWi-Fiルーター側もWi-Fi 6に対応している必要があります。
Wi-Fi 6対応ルーターを選ぶ際のポイントは以下のとおりです。
・製品パッケージや仕様に「Wi-Fi 6」「IEEE 802.11ax」「11ax」の記載があるか確認する
・「Wi-Fi CERTIFIED 6」認証マークがあれば確実にWi-Fi 6対応
・Wi-Fi 6E対応機器を利用する場合は6GHz帯に対応したルーターを選ぶ
なお、Wi-Fi 6対応ルーターを使用しても、古いiPhoneや他の機器がWi-Fi 5以前にしか対応していない場合は、その機器との通信はWi-Fi 5以前の規格で行われます。Wi-Fi規格には下位互換性があるため、対応規格が異なる機器が混在していても問題なく接続できます。
iPhoneの設定は基本的に不要
Wi-Fi 6対応のiPhoneでは、Wi-Fi 6接続のための特別な設定は基本的に不要です。Wi-Fi 6対応ルーターに接続すれば、自動的にWi-Fi 6での通信が開始されます。
iPhoneは接続先のWi-Fiルーターが発信する電波を自動検出し、対応可能な最新の規格で接続します。そのため、ユーザー側でWi-Fi規格を手動で切り替える必要はありません。
ルーターメーカー専用アプリを活用する
iPhoneがWi-Fi 6で接続されているかを確認するには、ルーターメーカーが提供する専用アプリの活用が便利です。多くのWi-Fi 6対応ルーターには、スマートフォン向けの管理アプリが用意されています。
専用アプリでは以下の情報を確認できます。
・接続中の機器一覧と各機器のWi-Fi規格(Wi-Fi 6/5/4など)
・現在の通信速度や電波強度
・接続している周波数帯(2.4GHz/5GHz/6GHz)
・各機器のMACアドレスと接続状況
主要ルーターメーカーの専用アプリには、バッファローの「StationRadar」、NEC Atermシリーズの「Aterm スマートリモコン」、TP-Linkの「Tether」などがあります。これらのアプリをiPhoneにインストールすることで、自分のiPhoneがWi-Fi 6で接続されているかを視覚的に確認できます。
アプリによっては接続されている機器のリストに「802.11ax」や「Wi-Fi 6」と表示されるため、現在の接続状況を正確に把握することが可能です。
Wi-Fi 6がiPhoneで接続できない場合の対処法
Wi-Fi 6対応のiPhoneとルーターを使用しているにもかかわらず、Wi-Fi 6で接続できない場合は、以下の対処法を試してください。
ルーターのファームウェアを更新する
Wi-Fiルーターのファームウェア(内蔵ソフトウェア)が古い場合、Wi-Fi 6での接続に問題が生じることがあります。
・手順1:ルーターメーカーの公式サイトで最新ファームウェアを確認する
・手順2:ルーターの管理画面または専用アプリからファームウェア更新を実行する
・手順3:更新完了後、ルーターを再起動する
ファームウェアの更新により、Wi-Fi 6の接続安定性が向上する場合があります。
iPhoneのネットワーク設定をリセットする
iPhone側のネットワーク設定に問題がある場合は、ネットワーク設定のリセットを試してください。
・手順1:「設定」アプリを開く
・手順2:「一般」をタップする
・手順3:「転送またはiPhoneをリセット」をタップする
・手順4:「リセット」から「ネットワーク設定をリセット」を選択する
この操作を行うと、保存されているWi-Fiパスワードなどがすべて削除されるため、再度Wi-Fiに接続する際にパスワードの入力が必要になります。
プライベートWi-Fiアドレスの設定を確認する
iOS 14以降のiPhoneでは、プライバシー保護のために「プライベートWi-Fiアドレス」機能がデフォルトで有効になっています。この機能が有効な状態では、ルーター側のMACアドレスフィルタリング機能との相性で接続に問題が生じる場合があります。
・手順1:「設定」アプリから「Wi-Fi」を開く
・手順2:接続中のネットワーク名の横にある「i」マークをタップする
・手順3:「プライベートWi-Fiアドレス」の設定を確認する
接続に問題がある場合は、一時的に「プライベートWi-Fiアドレス」をオフにして接続を試してください。ただし、この機能はプライバシー保護のために重要な機能のため、問題が解決したら再度オンにすることをおすすめします。
次世代規格WiFi-7
Wi-Fi技術は日々進化を続けており、今後さらに高速で安定した通信環境が実現されていきます。ここでは、最新のWi-Fi 7の動向と将来を見据えたWi-Fi環境の構築について解説します。
Wi-Fi 7の登場と対応状況
Wi-Fi 7(IEEE 802.11be)は、2024年から本格的に普及が始まった最新のWi-Fi規格です。主な特徴は以下のとおりです。
・最大通信速度:理論値46Gbps(Wi-Fi 6の約4.8倍)
・帯域幅の拡大:6GHz帯で320MHz幅の通信が可能(Wi-Fi 6Eの2倍)
・MLO技術:複数の周波数帯を同時利用し、通信の安定性と速度を向上
・4096QAM対応:データ伝送効率が1.2倍に向上
iPhone 16シリーズはWi-Fi 7に対応しており、対応ルーターと組み合わせることで従来よりも高速で安定した通信が可能です。2025年以降、Wi-Fi 7対応機器の普及率は10〜20%に達すると予測されており、今後さらに一般的な規格となっていくでしょう。
将来を見据えたWi-Fi環境の構築
Wi-Fi環境を新たに構築または更新する際は、将来の技術進化も考慮することが重要です。
・ルーター選びのポイント:現在Wi-Fi 6対応機種を選ぶ場合でも、将来的なアップグレードを見越してWi-Fi 6EやWi-Fi 7対応製品を検討する
・下位互換性の活用:最新規格のルーターは従来機器とも接続可能。新旧機器が混在する環境でも問題なく運用できる
・メッシュWi-Fiの検討:広い住宅やオフィスでは、複数のアクセスポイントを連携させるメッシュWi-Fiシステムが効果的
Wi-Fi 7対応ルーターの価格は徐々に下がってきており、長期的な投資として検討する価値があります。iPhone 16シリーズをお持ちの方は、Wi-Fi 7対応ルーターへの買い替えを検討してみてください。
まとめ
iPhoneでWi-Fi 6に対応しているかを確認するには、設定アプリから機種名を調べ、iPhone 11以降の機種であれば対応していることがわかります。iPhone本体の設定画面からWi-Fi規格を直接確認する方法はありませんが、機種名と対応機種一覧を照合することで対応状況を把握できます。
現在の接続がWi-Fi 6かどうかを確認するには、Wi-Fiルーターの管理画面やメーカー専用アプリを活用しましょう。iPhoneのMACアドレスと照合することで、どのWi-Fi規格で接続されているかを確認できます。
Wi-Fi 6を利用するためには、iPhoneだけでなくルーター側もWi-Fi 6に対応している必要があります。対応機器同士であれば特別な設定なく自動的にWi-Fi 6で接続されます。また、2024年に発売されたiPhone 16シリーズはさらに高速なWi-Fi 7に対応しており、対応ルーターと組み合わせることでより快適な通信環境を構築できます。
高速で安定したWi-Fi環境を構築し、iPhoneでの動画視聴やオンラインゲーム、ビデオ会議をより快適に楽しみましょう。

IoTBiz編集部
2015年から通信・SIM・IoT関連の事業を手掛けるDXHUB株式会社のビジネスを加速させるIoTメディア「IoTBiz」編集部です。
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