Claude Sonnet 4.6とは?性能の変化・ベンチマーク比較・API情報をわかりやすく解説
Claude Sonnet 4.6とは?性能の変化・ベンチマーク比較・API情報をわかりやすく解説
AI
2026-02-19
12min

Claude Sonnet 4.6は、Anthropicが2026年2月にリリースした最新AIモデルです。本記事では、Sonnet 4.5からの性能変化やベンチマーク比較、API仕様、公式推奨のプロンプト設計まで、ビジネス活用に必要な情報を網羅的に解説します。
目次
Claude Sonnet 4.6の概要
Claude Sonnet 4.6は、AI開発企業Anthropic(アンソロピック)が2026年2月17日にリリースした最新のAIモデルです。Claudeファミリーのミドルクラスに位置する「Sonnet」シリーズの最新版であり、前世代のSonnet 4.5から大幅な性能向上を実現しています。
特に注目すべきは、従来はフラッグシップモデル「Opus」でしか実現できなかった高度なタスクの多くを、Sonnet価格帯で処理できるようになった点です。コーディング、コンピュータ操作、長文推論、エージェント計画、ナレッジワーク、デザインといった幅広い領域で性能が強化されています。
Claude Sonnet 4.6のリリース背景
Anthropicは2026年2月5日にフラッグシップモデル「Claude Opus 4.6」をリリースしており、わずか12日後にSonnet 4.6を発表しました。この短期間での連続リリースは、OpenAIやGoogleとの激しい競争を反映しています。
Sonnet 4.6のリリースに際して、Anthropicは「Opus級のパフォーマンスをSonnet価格で提供する」ことを明確に打ち出しています。これにより、企業がAIエージェントを本格運用する際のコスト障壁が大きく低下しました。
Claudeモデルファミリーにおける位置づけ
Claudeのモデルファミリーは、用途や予算に応じて3つのシリーズに分類されています。
- Opus(オーパス):最高性能のフラッグシップモデル。深い推論や複雑な分析に最適
- Sonnet(ソネット):性能とコストのバランスに優れたミドルクラスモデル。多くのビジネス用途の標準選択肢
- Haiku(ハイク):高速・低コストに特化した軽量モデル。大量処理やリアルタイム応答向け
Sonnet 4.6は、claude.aiのFreeプラン・Proプランのデフォルトモデルとして採用されており、最も多くのユーザーが日常的に利用するモデルです。
Claudeのモデル体系や料金プランについて詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
Claudeとは?特徴・料金プラン・ChatGPTとの違いからビジネス活用法まで徹底解説|IoT Biz
Claude Sonnet 4.6の主な性能変化と新機能
Sonnet 4.6は、前世代のSonnet 4.5と比較して複数の領域で大きな性能向上を遂げています。ここでは、特に注目すべき5つのポイントを解説します。
コーディング性能の大幅向上
Sonnet 4.6の最も顕著な改善領域の一つがコーディング性能です。ソフトウェア開発の実力を測る業界標準ベンチマーク「SWE-bench Verified」では79.6%を記録し、前世代のSonnet 4.5(77.2%)を上回りました。これはOpus 4.6の80.8%に迫る水準です。
Anthropicの開発者向けツール「Claude Code」での社内評価では、ユーザーの約70%がSonnet 4.6をSonnet 4.5より好むと回答しています。さらに、2025年11月時点のフラッグシップモデルであったOpus 4.5と比較しても、59%のユーザーがSonnet 4.6を好むという結果が得られました。
具体的な改善点として、以下が報告されています。
- 指示追従性(Instruction Following)の向上:コーディング指示への忠実度が改善
- 過剰エンジニアリングの抑制:不要な抽象化やファイル追加が減少
- ハルシネーションの低減:虚偽の成功報告や誤った出力が減少
- 一貫性の向上:長時間セッションでも品質を維持
Claude Codeの機能や料金について詳しくは、以下の記事をご参照ください。
Claude Codeとは?使い方・料金・導入方法をわかりやすく解説|IoT Biz
コンピュータ使用(Computer Use)能力の進化
Sonnet 4.6のもう一つの大きな特徴が、コンピュータ操作能力の飛躍的な向上です。AIがマウスやキーボードを操作してソフトウェアを直接操作する「Computer Use」機能は、Anthropicが2024年10月に業界初で導入した機能です。
AIのコンピュータ操作能力を測定するベンチマーク「OSWorld-Verified」では、Sonnetシリーズは以下のように着実にスコアを伸ばしてきました。
- Sonnet 3.5(2024年10月):14.9%
- Sonnet 3.7(2025年2月):28.0%
- Sonnet 4(2025年6月):42.2%
- Sonnet 4.5(2025年10月):61.4%
- Sonnet 4.6(2026年2月):72.5%
わずか16か月で約5倍のスコア向上を達成しており、Opus 4.6(72.7%)とほぼ同等の水準に到達しています。保険業務に特化したベンチマーク「Pace Insurance Benchmark」では94%の精度を記録しており、フォーム入力やデータ入力、複数ステップの申請処理といった実務タスクにおいて高い信頼性が実証されています。
100万トークンのコンテキストウィンドウ(ベータ)
Sonnet 4.6では、従来はOpusモデル専用だった100万トークン(約75万語)のコンテキストウィンドウがベータ版として利用可能になりました。標準では20万トークンのコンテキストウィンドウが提供され、ベータヘッダーを指定することで100万トークンまで拡張できます。
100万トークンのコンテキストは、コードベース全体や数十本の論文・レポートを一度に処理できる規模です。企業のドキュメント分析やコードレビューなど、大量のデータを一括で扱う業務に大きなメリットをもたらします。
さらに、「Context Compaction(コンテキスト圧縮)」機能もベータ版で提供されています。会話が長くなった際にモデルが自動的に過去のやり取りを要約し、コンテキストウィンドウの空き容量を確保する仕組みです。これにより、長時間にわたるエージェント作業でも中断のリスクを大幅に低減できます。
Adaptive Thinking(適応的思考)とeffortパラメータ
Sonnet 4.6では、新たに「Adaptive Thinking(適応的思考)」モードが導入されました。これは、タスクの難易度に応じてモデルが自動的に推論の深さを調整する機能です。
従来のExtended Thinking(拡張思考)では、ユーザーが手動で思考トークンの予算を設定する必要がありました。Adaptive Thinkingでは、モデルが問題の複雑さを判断し、必要に応じて深く考え、シンプルな質問には即座に回答します。
また、Sonnet 4.6ではSonnetシリーズとして初めて「effort(エフォート)パラメータ」が導入されました。low・medium・highの3段階で推論の深さを制御でき、コスト・速度・品質のバランスを柔軟に調整できます。Anthropicは、多くのユースケースでmediumを推奨しています。
プロンプトインジェクション耐性の強化
セキュリティ面では、プロンプトインジェクション攻撃への耐性が前世代から大幅に向上しています。Anthropicの安全性評価によると、Sonnet 4.6のプロンプトインジェクション耐性はOpus 4.6と同等の水準に達しています。
プロンプトインジェクションとは、悪意のある第三者がWebサイトなどに隠れた指示を埋め込み、AIモデルの動作を乗っ取ろうとする攻撃手法です。Computer Use機能でAIがWebを閲覧する際に特にリスクが高くなるため、この耐性強化は企業導入において重要な意味を持ちます。
Anthropicの安全性研究者は、Sonnet 4.6について「温かく、正直で、社会的に配慮があり、時にユーモアのあるキャラクター」であり、「高リスクの不整合に関する大きな懸念は見られない」と評価しています。
ベンチマーク比較:Sonnet 4.6 vs Sonnet 4.5 vs Opus 4.6
ここでは、公式発表のベンチマーク結果をもとに、Sonnet 4.6の性能を前世代モデルや競合モデルと比較します。
主要ベンチマークスコア一覧
以下の表は、2026年2月時点でのAnthropicおよび各種評価機関による主要ベンチマーク結果をまとめたものです。
| ベンチマーク | Sonnet 4.6 | Sonnet 4.5 | Opus 4.6 | GPT-5.2 |
|---|---|---|---|---|
| SWE-bench Verified | 79.6% | 77.2% | 80.8% | 77.6% |
| OSWorld-Verified | 72.5% | 61.4% | 72.7% | 38.2% |
| ARC-AGI-2 | 58.3% | 13.6% | 68.8% | 30.0% |
| GDPval-AA(Office Tasks) | 1633 Elo | - | 1606 Elo | - |
| Agentic Financial Analysis | 63.3% | - | 60.1% | - |
| Terminal-Bench 2.0 | 59.1% | - | 72.7% | - |
Opus 4.6との性能差とコスト比較
Sonnet 4.6とOpus 4.6の関係は、「コスト5分の1で、多くのタスクで同等以上の性能」と要約できます。
API料金で比較すると、Sonnet 4.6は入力3ドル/出力15ドル(100万トークンあたり)であるのに対し、Opus 4.6は入力15ドル/出力75ドルです。5倍のコスト差がありながら、オフィスタスク(GDPval-AA)や財務分析(Agentic Financial Analysis)ではSonnet 4.6がOpus 4.6を上回っています。
一方、新規問題解決能力(ARC-AGI-2)や多分野推論、ターミナル操作(Terminal-Bench 2.0)ではOpus 4.6が依然として優位です。つまり、Sonnet 4.6は「実務的なビジネスタスク」に最適化されたモデルであり、Opus 4.6は「深い知的推論」に強いモデルという役割分担が明確になっています。
Opus 4.6の詳細な性能や活用法については、以下の記事で解説しています。
Claude Opus 4.6とは?Anthropic最新AIモデルの性能・料金・ビジネス活用法を徹底解説|IoT Biz
GPT-5.2・Gemini 3 Proとの比較
競合モデルとの比較では、Sonnet 4.6は特にコンピュータ操作とオフィスタスクの領域で際立った強さを見せています。OSWorld-Verifiedでは、GPT-5.2の38.2%に対してSonnet 4.6は72.5%と大幅にリードしています。
コーディング領域(SWE-bench Verified)では、GPT-5.2(77.6%)をSonnet 4.6(79.6%)が上回っています。また、ARC-AGI-2においてはGPT-5.2 Proよりも低コストで高いスコアを達成しています。
ただし、ベンチマーク結果は評価条件やプロンプト設計によって変動するため、特定の業務にモデルを選定する際は、自社のユースケースに近い条件での検証が推奨されます。
Claude Sonnet 4.6のAPI情報と利用方法
ここでは、Anthropic公式のAPIドキュメントに基づき、開発者がSonnet 4.6を利用する際に必要な情報を整理します。
APIモデルIDと基本仕様
Sonnet 4.6のAPI基本情報は以下のとおりです。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| モデルID | claude-sonnet-4-6-2026-02-17 |
| エイリアス | claude-sonnet-4-6 |
| コンテキストウィンドウ | 200Kトークン(標準)/ 1Mトークン(ベータ) |
| 最大出力トークン | 64Kトークン |
| 知識カットオフ | 2025年8月 |
| 対応思考モード | Adaptive Thinking / Extended Thinking(interleaved対応) |
| effortパラメータ | low / medium / high(デフォルト:high) |
100万トークンのコンテキストウィンドウを使用するには、APIリクエスト時にベータヘッダー「context-1m-2025-08-07」を指定する必要があります。200Kトークンを超えるリクエストには長文コンテキスト料金が適用されます。
Anthropic公式のAPIドキュメントで最新の仕様を確認できます。
Models overview - Claude API Docs
料金体系
Sonnet 4.6の料金は前世代のSonnet 4.5と同一で、以下のとおりです。
| 項目 | 料金(100万トークンあたり) |
|---|---|
| 入力トークン | 3ドル(約460円) |
| 出力トークン | 15ドル(約2,300円) |
| プロンプトキャッシュ書き込み | 3.75ドル |
| プロンプトキャッシュ読み取り | 0.3ドル(入力の10%) |
| Batch API | 1.5ドル / 7.5ドル(50%オフ) |
Opus 4.6(入力15ドル/出力75ドル)と比較すると5分の1のコストであり、コストパフォーマンスの高さがSonnet 4.6の大きな強みです。また、Batch APIを活用すればさらに50%のコスト削減が可能です。
API利用時の新機能(Compaction・Web Search・Effort)
Sonnet 4.6では、APIレベルでいくつかの新機能が利用可能になっています。
Context Compaction(コンテキスト圧縮)
ベータ版として提供されるサーバーサイドのコンテキスト要約機能です。会話がコンテキストウィンドウの上限に近づくと、APIが自動的に古い会話内容を要約し、実質的に無制限の会話を可能にします。
Web Search / Web Fetch(動的フィルタリング対応)
Sonnet 4.6では、Web検索・Web取得ツールの新バージョン(web_search_20260209 / web_fetch_20260209)が公開ベータとして提供されています。動的フィルタリング機能により、検索結果から関連情報のみを抽出し、コンテキスト内のトークン消費を削減できます。
effortパラメータ
Sonnetシリーズとして初めてeffortパラメータが導入されました。Adaptive Thinkingと組み合わせることで、タスクの複雑さに応じたコスト・品質の最適化が可能です。
主要クラウドプラットフォームでの提供状況
Sonnet 4.6は、Anthropic APIに加えて以下のプラットフォームでも利用可能です(2026年2月時点)。
- Amazon Bedrock(AWS):グローバルエンドポイントおよびリージョナルエンドポイントに対応
- Google Vertex AI:グローバルエンドポイントおよびリージョナルエンドポイントに対応
- Microsoft Foundry(Azure):エンタープライズ向けに提供開始
- GitHub Copilot:エージェントコーディングモデルとして利用可能
- Snowflake Cortex AI:データプラットフォーム上で利用可能
各プラットフォーム固有の料金体系やエンドポイントの設定方法については、Anthropicの公式APIドキュメントをご確認ください。
What's new in Claude 4.6 - Claude API Docs
公式推奨のプロンプト設計と使い方のベストプラクティス
Anthropicは公式ドキュメントにおいて、Sonnet 4.6を最大限に活用するためのプロンプト設計ガイドラインを公開しています。ここでは、開発者・ビジネスユーザーが押さえるべきポイントを整理します。
Adaptive Thinkingの活用方法と推奨設定
Sonnet 4.6でのthinking(思考)モードは、以下のように設定します。Anthropicが推奨するのはAdaptive Thinkingモードです。
推奨される基本設定(Pythonの例):
thinking: {"type": "adaptive"}を指定することで、モデルが問題の複雑さに応じて自動的に思考の深さを調整します。effortパラメータと組み合わせることで、コストと品質のトレードオフを最適化できます。
Anthropicは、多くのSonnet 4.6ユースケースでeffortをmediumに設定することを推奨しています。デフォルトのhighでは、前世代モデルと比較してレイテンシが増加する場合があるためです。
Extended Thinkingを継続する場合:
Sonnet 4.5でExtended Thinkingを使用していた場合は、Sonnet 4.6でもそのまま動作します。thinking: {"type": "enabled"}は引き続きサポートされていますが、将来のモデルリリースで廃止予定であるため、Adaptive Thinkingへの移行が推奨されています。thinking budgetは16Kトークン程度が実用的な目安です。
思考を無効にする場合:
Extended Thinkingが不要なユースケースでは、thinking: {"type": "disabled"}とeffort: "low"を組み合わせることで、Sonnet 4.5と同等以上の性能を高速・低コストで得られます。
effortパラメータの使い分け
effortパラメータは、モデルの推論深度をlow・medium・highの3段階で制御する機能です。Sonnet 4.6のデフォルトはhighに設定されていますが、Anthropicはタスクに応じた使い分けを推奨しています。
| effort | 推奨ユースケース | 特徴 |
|---|---|---|
| low | 簡単な質問応答、定型処理、リアルタイムチャット | 高速・低コスト。思考トークンをほぼ使用しない |
| medium | 一般的なコーディング、文書作成、分析タスク | 速度とコストと品質のバランスが最適。多くのケースで推奨 |
| high | 複雑な推論、マルチステップのエージェント処理 | 最も深い推論。コストとレイテンシは増加するが品質は最高 |
Anthropicの公式ガイドでは、Sonnet 4.5からSonnet 4.6へ移行する際に、effortパラメータを明示的に設定することが推奨されています。デフォルトのhighのまま移行すると、レイテンシが増加する可能性があるためです。
Sonnet 4.5からの移行時に気をつけるポイント
Sonnet 4.5からSonnet 4.6への移行にあたり、Anthropicの公式ドキュメントでは以下の注意点が示されています。
1. 「反怠惰(anti-laziness)」プロンプトの調整
Sonnet 4.5に対して、より積極的にツールを使用するよう促すプロンプトを設定していた場合、Sonnet 4.6ではその指示を緩和する必要があります。Sonnet 4.6は前世代と比較して自発的にタスクを実行する傾向が強いため、従来の「もっと積極的に」というプロンプトが過剰反応を引き起こす可能性があります。
2. effortパラメータの明示的設定
Sonnet 4.6のデフォルトeffortはhighです。Sonnet 4.5にはeffortパラメータがなかったため、そのまま移行するとレイテンシの増加やトークン消費の増大が生じることがあります。ユースケースに応じてeffortを明示的に設定してください。
3. output_formatからoutput_configへの変更
構造化出力のパラメータが変更されています。従来のoutput_format: {...}は非推奨となり、output_config: {format: {...}}への移行が推奨されています。旧パラメータは引き続き動作しますが、将来のリリースで廃止予定です。
4. Adaptive Thinkingによるinterleaved thinkingの自動有効化
Adaptive Thinkingを使用すると、interleaved thinking(インターリーブ思考)が自動的に有効になります。Sonnet 4.5で使用していたinterleaved-thinking-2025-05-14ベータヘッダーは、Sonnet 4.6では非推奨となっています。
移行の詳細な手順については、Anthropic公式の移行ガイドをご確認ください。
Migration guide - Claude API Docs
エージェント・ツール利用時のプロンプト設計
Sonnet 4.6をAIエージェントやツール利用の場面で活用する際、Anthropicの公式ベストプラクティスでは以下のポイントが推奨されています。
最大出力トークンを大きめに設定する
Anthropicは、effortがmediumまたはhighの場合、max_tokensを64Kトークンに設定することを推奨しています。モデルが十分な思考と実行の余地を持てるようにするためです。
「実行優先、計画は最小限に」という指示を与える
Anthropicの公式プロンプトガイドでは、エージェントタスクにおいて「すべてを計画してから書き始める」のではなく、「1つのアプローチを選んですぐにアウトプットを開始する」という指示が有効とされています。具体的には、以下のような指示が推奨されています。
- 代替案を比較するのではなく、1つのアプローチを選んですぐに実行に移す
- すべてを探索してから始めるのではなく、わかっていることから着手する
- 作業は一度で完成させ、振り返って書き直さない
- 詳細に不確かな場合は合理的な判断を下して先に進む
- 具体的な失敗が発生した場合にのみ軌道修正する
ツール結果に対する振り返りを促す
ツール使用後に結果の品質を振り返り、次のステップを最適化するよう促すプロンプトが有効です。Adaptive Thinkingを有効にしている場合、このようなプロンプトはモデルの思考プロセスに直接反映されます。
並列ツール実行を活用する
Sonnet 4.6は、依存関係のない複数のツール呼び出しを並列に実行する能力に優れています。例えば、3つのファイルを読み込む場合、順番にではなく同時に読み込むよう指示することで、処理速度を大幅に向上できます。
Anthropic公式のプロンプティングベストプラクティスの全文は、以下から確認できます。
Prompting best practices - Claude API Docs
Claude Sonnet 4.6のビジネス活用シーン
Sonnet 4.6の性能向上は、さまざまなビジネスシーンにおいて実用的な価値をもたらします。ここでは、主要な活用領域を紹介します。
ソフトウェア開発・コーディング支援
Sonnet 4.6はClaude Codeと組み合わせることで、コード生成・バグ修正・リファクタリング・テスト作成などの開発タスクを自然言語で指示できます。前世代と比較して指示追従性が向上しているため、意図どおりのコードが生成される確率が高まっています。
特にフロントエンド開発では、レイアウトやアニメーションの品質が向上しており、少ないイテレーションで本番レベルの成果物を得られるようになっています。
レガシーシステムの自動化(Computer Use)
APIを持たないレガシーシステムの操作は、これまでAI化が難しい領域でした。Sonnet 4.6のComputer Use機能を活用すれば、AIがブラウザやデスクトップアプリケーションを直接操作し、データ入力やフォーム送信、複数アプリ間のデータ連携といった定型業務を自動化できます。
保険業務では94%の精度が実証されており、ERPシステムや政府系データベース、病院の予約システムなど、専用のコネクタ開発なしにAI自動化の恩恵を受けられます。
財務分析・ナレッジワーク
Sonnet 4.6は、オフィスタスク(GDPval-AA)と財務分析(Agentic Financial Analysis)のベンチマークで全モデル中トップのスコアを記録しています。複雑なスプレッドシートの操作、財務レポートの作成、リスク評価レポートの自動生成といったタスクに高い適性を持ちます。
Boxの評価では、推論負荷の高いデータセットにおいてSonnet 4.6は総合精度77%を達成し、Sonnet 4.5の62%から15ポイント向上しました。公共部門(88%)やヘルスケア(78%)といった高い信頼性が要求される業種でも優れた結果を示しています。
エージェント運用でのコスト最適化
AIエージェントを長時間稼働させる場合、トークン課金が大きなコスト要因になります。Sonnet 4.6はOpusの5分の1の価格で多くのタスクをこなせるため、「日常的な中難度のタスクはSonnet、最難関タスクのみOpus」という使い分けにより、トータルコストを大幅に削減できます。
Batch APIの活用やプロンプトキャッシュの適用により、さらなるコスト削減も可能です。Anthropicの公式ドキュメントでは、プロンプトキャッシュにより入力トークンコストを最大90%削減できると説明されています。
Claude Sonnet 4.6を利用する際の注意点
トークン消費量の増加に注意
Sonnet 4.6は前世代と比較してベンチマークスコアが向上していますが、一部のタスクではトークン消費量が大幅に増加する傾向があります。Artificial Analysis社の評価によると、GDPval-AAベンチマークにおいて、Sonnet 4.6のトークン使用量はSonnet 4.5の約4.8倍に達したケースが報告されています。
effortパラメータをmediumやlowに設定することでトークン消費を抑制できますが、タスクの複雑さに応じた設定が必要です。大量のAPIコールを行うユースケースでは、実際の利用コストを事前に検証することをおすすめします。
Opus 4.6との使い分け指針
以下のような指針で使い分けることが推奨されます。
- Sonnet 4.6を選ぶべきケース:コーディング支援、Computer Use、オフィスタスク、チャットボット、定型的な文書作成、コスト効率を重視するエージェント運用
- Opus 4.6を選ぶべきケース:大規模コード移行、深いリサーチ、長時間の自律的作業、高度な科学的推論、多分野にまたがる複合的な分析
Anthropicの公式ガイドでも、Sonnet 4.6はターンアラウンドの速さとコスト効率を重視するワークロードに最適であり、最も困難な長期的タスクにはOpus 4.6が引き続き適していると述べられています。
ハルシネーションへの対策
Sonnet 4.6はハルシネーション(AIが事実と異なる情報を生成する現象)の発生が前世代から改善されていますが、完全に排除されたわけではありません。特にビジネスで重要な意思決定にAIの出力を利用する場合は、以下の対策が重要です。
- AIの出力を人間が必ずレビューする体制を整える
- 事実確認が必要な情報には、Web検索ツールやCitation(引用)機能を活用する
- プロンプトで「確信がない場合はその旨を明記すること」と明示的に指示する
- Extended ThinkingやAdaptive Thinkingを有効にして推論精度を高める
まとめ
Claude Sonnet 4.6は、Anthropicが2026年2月17日にリリースしたSonnetシリーズの最新モデルです。従来はOpusクラスのモデルでしか実現できなかった高度なタスクの多くを、5分の1のコストで処理できるようになりました。
本記事のポイントをまとめると、以下のとおりです。
- コーディング性能が大幅に向上し、SWE-benchで79.6%を記録(Opus 4.6に迫る水準)
- Computer Use能力がOSWorldで72.5%に到達し、16か月で約5倍の成長
- 100万トークンのコンテキストウィンドウがベータ版で利用可能に
- Adaptive Thinkingとeffortパラメータにより、コストと品質の柔軟な制御が実現
- API料金はSonnet 4.5と同一(入力3ドル/出力15ドル)で据え置き
- 公式推奨として、effortはmedium設定、Adaptive Thinkingの活用が推奨
- オフィスタスクと財務分析でOpus 4.6を上回るスコアを記録
生成AIの業務活用を検討している企業にとって、Sonnet 4.6は「コスト効率と実務性能の両立」を実現する有力な選択肢です。まずはclaude.aiの無料プランで基本的な使い勝手を確認し、本格導入に向けてAPI経由での検証を進めることをおすすめします。
Claudeのモデル選定や活用方法について詳しくは、以下の関連記事もご参照ください。
Claude Opus 4.6とは?Anthropic最新AIモデルの性能・料金・ビジネス活用法を徹底解説|IoT Biz
Claude Codeとは?使い方・料金・導入方法をわかりやすく解説|IoT Biz
Claude Artifacts(アーティファクト)とは?機能・使い方・ビジネス活用事例を徹底解説|IoT Biz

IoTBiz編集部
2015年から通信・SIM・IoT関連の事業を手掛けるDXHUB株式会社のビジネスを加速させるIoTメディア「IoTBiz」編集部です。
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